恋を持たないひとつの生き方。

アロマンティック・アセクシャルと言うセクシャルマイノリティの30代未婚女子の独り言です。

喪女という悪口を無効化した。

喪女。
所謂モテない女を指すネットスラング
ずっとそういう扱いを受けてきたから、私の自己肯定感はとても低い。
酷い呪いの言葉だ。
いまでこそ、私は「恋愛感情を持たない」というセクシャリティを知って、恋人が居ないことを昔のようにネガティブに捉えなくなった。だって、欲しくないんだもの。私は恋っていう感情を持ってないんだもの。仕方ない。
でも、10代から20代に掛けて、周りの人間にどんどん恋人ができて、新しい世界が広がっていく様子を目の当たりにすると、どうしても比較してしまう。
誰にも選ばれない自分の惨めさとか、そういうものに押しつぶされそうになった。
今思えば、自分が欲してない癖に、誰かから求められたいなんてわがままにも程がある。
でも、私は見栄っ張りだから、惨めな自分が嫌だから、「誰にも相手にされない自分」が「欠陥品」にしか思えなくて嫌だった。
 
悲しいかな、この世は恋愛至上主義
恋人がいないことは、イコール「人間として魅力がない」と、見られている気がする。
30越えて彼氏が居なくて、性交渉の経験もない容姿の優れない女。
どう見たって事故物件だ。誰だって近寄りたくないだろう。
 
多分、これで私がもっと自分に自信があって、仕事も順調でバリバリ稼いでる素敵なオトナだったら違ったのかも知れない。
正直言って、私は自分の容姿が好きじゃない。好きじゃないと言うか、自信がない。
太りやすいし、ニキビができやすくて顎の周りは全然治らないし、目は瞼が腫れぼったくて小さいし、鼻は潰れてるから横顔もブサイクだし。
若さや可愛さで男性から優遇されたことなんて無いと思う。
気が強いのも問題だったかも知れないけど。
 
あぁ、痴漢に遭ったことがないのは良いことだけど、ナンパもキャッチも殆ど無いので、私は人間には認識されないのかも知れない。
開き直って自分のことを「妖怪」と思うことにした。
早く人間になりた~い。
そんな冗談も言えるくらいには大人になれた(のかも知れない)
一番怖かったのは、鏡に映る自分はもしかしたら私だけに見えてる幻覚なのではないかと思ったこと。今でもちょっと思う。だって、私の目には、鏡の中私は決して美しくはないけれど、一応人間の女の形をして見える。私は私の容姿を正しく認識できないみたいだ。
世の中に漂う私の実態は底辺のデブス…辛い。人間になりたい…。
 
やめよう…事実の羅列でも心が荒む…。
 
話が逸れた。
まあ、自分が恋愛感情や他者に対する性的欲求を抱かないって事に気付き、受け入れてしまった今、私の容姿がとても残念でも人と比べたり競争する必要がなくなったから困らない。
嘘、ちょっとだけ困る。あまりにも酷い姿だと毎朝鏡を見るのが悲しいからやっぱりそれなりな人間に擬態したい。
その辺は自己責任と自己満足だから適当に頑張れ、私。
 
とにかく、今はひとまず恋愛と結婚が義務であるという呪縛から勝手に逃れたつもりでいる。
少なくとも今の私にはあまり必要がないものだから。
大多数の人のマネをして、欲しくないものを無理に手に入れなくていい。
喪女と言われても、それはもはや私を蔑む言葉にはならない。
私にとって「モテる」という価値観は意味をなさない。
 
誤解なきよう、私は恋をしないけど、愛が無い訳じゃない。
家族や兄弟は大事だと思ってるし(ある意味こちらも呪いに近いけど。これはまた別の機会に)
友人が幸せな結婚をすれば嬉しいし、友人や兄弟の子供はとても可愛いと思う。
自分が結婚したいか、産んで育てたいかと聞かれれば、それはNOだけど。
妬みとか全く無くて、心からおめでとうって言える。
そういう自分には、ちょっとだけ安心する。
 
 
残る悩みは、仕事。
経済的な不安さえなければ、私の悩みなんてだいたい解決する。
世の中の9割はお金で解決できる。間違いない。だからお金が欲しい。
まだ全然結果を出せてないけど、良いご縁は沢山ある予感がしているので、こちらは私が腐らずに一つ一つ大事に結んでいきたい。
 
相変わらず自分に自身を持つことは難しい。
たぶん、人の10倍くらい自信がない。
ただ今は、少しでも自分を蔑ろにしない様な意識を持ちたい。
誰よりも私が、私を大事にしてあげなきゃいけないから。
 
多分、これからも同じ悩みを飽きもせず繰り返し悩んで行く。
正解がないのだから仕方が無い。
そういうときは時々立ち止まって、こうやって文字にしてみる。
アウトプットする作業を、今年はさぼらないようにしたい。